現在、東日本大震災の影響により電力不足が深刻化しています。
省エネ対策は今後恒久的に考え続けていかなくてはならない課題。
機械的な技術に頼って冷暖房を行い快適に過ごすのは不可能という考え方から
俄然、注目されているのが【
パッシブデザイン】です。
パッシブデザイン…
「建物の断熱性能を高めて上で、太陽エネルギーや自然風などの自然エネルギーを上手に使い、
エアコンなどの設備機器に出来るだけ頼らず省エネで快適な暮らしを実現するという設計の方法」
ということで、設備でなく、建築的な工夫を重視するのがポイント。
注文住宅見込み客500人に対する調査によれば、
「パッシブデザイン」という言葉を「名称を聞いたことがある」と回答した人は3人にひとり。
約7割の人は「パッシブデザイン」と言う「言葉を知らなかった」と言います。
まだまだ、生活者には耳に聞きなれない言葉のようです。
特に若い女性の認知度は低いようです。(知っている方には申し訳ない!!

)
ここで「パッシブ」という言葉自体、今まであまり耳にしたことがありませんよね。
「passive(パッシブ)」と言う言葉は「
受け身」と言う意味。
家づくりにおけるパッシブは、機械などのモノを用いず
「自然にあるもの」を用いること。太陽の光、熱、そして雨や風のこと。
家の周囲は出来るだけ土を多く残した庭作りをし、木や花を植え、毎日水遣りをし
ついでに道路に打ち水をする。
また、散水には雨水を利用するとか…。
ブルースホームの断熱性能やLow-e複層サッシによる熱の遮断もパッシブの考え方の一つですよね。
そういえば、この夏は2階のベランダに向かって、アサガオやゴーヤの蔓が伸びるお宅を良く見かけますね。
見た目にも爽やかですし、室内の入る陽射しをやわらかくさえぎってくれるので
お金を掛けずに出来る簡単なパッシブデザインですよね。
さらに、ゴーヤを収穫できれば、一石三鳥(?)と言うところでしょうか[emoji:v-411]
「passive(パッシブ)」の対義語は「active(アクティブ)」。
アクティブ型の省エネ手法が、震災以降、一気に動き始めているといいます。
電力不足による節電への意識が全国へと広がりを見せ、
エネルギー自立に対する生活者の意識が高まったため
新技術への関心となって広がっているのでしょう。
その一つが「
スマートハウス」。
家庭で使う複数の家電をネットワークでつなぎ、エアコンやテレビなどの使用を制御して、
省エネと快適な暮らしを実現する住宅です。
アンケート調査によれば、全体の55%が「名称を聞いたことがある」と回答し
内容まで理解している人も25%。
4人にひとりは「スマートハウス」がどのようなものであるかを知っていることになります。
この結果も男性のほうが女性よりも認知度が高く、若者よりも高齢世代で認知度が高いという傾向です。
パッシブデザインに関する調査と同じような結果となりました。
パッシブとアクティブ。両者から省エネが急速に進みつつあるようです。