先回は、「サッシ」についてお話します。
現在の省エネ基準(H11年基準)ですと
冬の室内の熱流出の52%が窓からです。
窓は簡単に分けますと「枠」部分と「ガラス」部分に分類できます。
「枠」・・・むかしは、アルミだけで造られていました。
古い家に付いているサッシは、ほとんどこのタイプ
だと思います。
現在、主に使われているのは、
外部にアルミ、内部に樹脂の複合枠です。
より進化したタイプがオール樹脂で出来ています。
樹脂はアルミにくらべて、熱伝導率が約1000分の1です。
冬場にサッシの枠が濡れて結露しているのを
見たことがあると思います。
これは外部の冷たい温度がアルミを伝って
室内の暖かな空気で温められた結果
その温度差が結露となってあらわれたものです。
「ガラス」・・・むかしは、ほとんど1枚ガラスで作られていました。
現在は、ほとんど2枚ガラス(ペアガラス)になっています。
最近では、3枚ガラス(トリプルカラス)の物も作られています。
ペアガラスでも、普通の物と、ガラスにコーテングして
熱を遮るようにしてあるガラス(ローイーガラス)があります。
また、ガラスとガラスの間にアルゴンガスを充填したタイプがあります。
枠のアルミの結露と同じく、ガラスも外部と内部の温度差を
遮断できないと、結露ができます。
新しい省エネ基準(2020年基準)では、サッシ部分の熱還流率を計算します。
家の壁部分の断熱性能を上げると共に、サッシの性能を上げて
家全体の性能を上げる必要があります。
新潟地区では、アルミ樹脂複合枠+ローイーペアガラスで
新基準の数値をクリアーできると思いますが、
できれば、樹脂枠+ローイーペアガラス(アルゴンガス)をお勧めします。
2020年省エネ基準では
冬の暖房した熱を外に逃がさないように
基準値が設定されています。
また、夏の太陽からの日差しを遮るようにも、基準値が設定されました。
(5地区の新潟は必要ですが、4地区の長岡は必要なし)
そして もう一つ、
家で使う消費エネルギーの計算があります。
これについては、次回にお話ししたいと思います。